bird's-eye view 稽古場レポート


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内藤達也vs山田裕幸●

●出演者一言インタビュー●

●レポーター山田裕幸の感想●


めっきり寒くなり、日が暮れてから出歩くのが億劫になりがち。稽古場というのはえてして寂れた場所に位置し駅から遠いもので、この季節は役者さんもスタッフも大変な思いをして稽古場に通いつめています。『bird's-eye view』の稽古場もご多聞にもれずそういう場所。みなさんご苦労様です。

今回のレポーターは、第9回演フェスに参加したユニークポイントの山田さん。大風邪をおしてのレポートです。 (事務局)

稽古場1隅からバーズの稽古をじっと見る山田さん
広い体育館を利用。出演者数も多く、動きもあるのでバーズの稽古場として最適な場所だ稽古場2
稽古場3稽古中にも話し合いが多くもたれる。それぞれが自由に意見をいっているのが特徴
ちょっとだけネタバレ。糸のシーンの稽古。本番と見比べてみてください稽古場4


内藤達也vs山田裕幸

対談1 山田:僕は公開審査会も、この前アゴラでやったやつも観たんですよ。
内藤:そうなんですか? ありがとうございます。
山田:アゴラのは凄いお洒落になっていて良かったですよ。それでまずお伺いしたいのが、通常どうやって作品を作り上げてるんだろうかってことなんですが。
内藤:具体的に決めるのは僕じゃないんですけど、各セクションからアイデアがでてきて、それに対して「もっとこうしてくれ」ってオーダーを入れる感じですね。
山田:じゃ、シーンとかの構成も、そうやって集団創作でやってるの?
内藤:シーンの場合はいろいろあるんですけど……、集団創作することもよくあるし、単純に僕が台本を書いて、それに沿うものもあるし。ケース・バイ・ケースですね。
山田:今日の稽古で、みんな台本みたいなものを読みながらやっていたところがありましたけど、あそこは今日できた台本っていうこと?
内藤:あそこは、今まで10分ぐらいあるシーンで、急遽5分ぐらいにしないとならなくて書き換えたところなんです。

山田:なるほど。では……、集団の特性とか雰囲気とか……、システムとかが作品に繁栄される表現形態をとってますよね。そのへんで内藤さんが気遣っていることってありますか? 例えば劇団員同士の恋愛はダメとか、コレだけはやらないでくれ、とか。
内藤:特に……、僕が恋愛はダメとかはいいませんけど、そうですね、毎回新しく入ってくるメンバーというのが何人かいて、その人たちを選ぶ際に気を遣いますね。
山田:そうですか。いや僕は集団嫌悪が激しいんで(笑)、というか、なるべく人の出入りをラフにしているんですね。あえて固定メンバーで固まらないようにしてるんですけど。
内藤:僕としてもあんまり固定メンバーを作りたくないと思って集団にしたんですけど、今のうちの上演形態として、「これ固定じゃないとうまく立ち上がんないぞ」って思って、メインのメンバーっていうか8割ぐらいは同じメンバーでやってますね。

対談2 山田:ていうことは、集団が歳をとっていくと当然表現も変わっていくと思うんですよ。で、10年後にやってるものって…、そういうビジョンとか持ちながらやってます?
内藤:今、バーズが立ち上がって丸2年で、正直、あんまり変わってないな思ってたんですけど、今回の作品が第1作目の再演だっていうこともあって、やってみて以外と徐々に変わってきてたんだなってことは思いましたね。それで先のことも考えたりしたんですけど、集団としては常に新しいアイデアなりセンスなりを提示していかなければならない集団形態なんで、新しいこと新しいことって貪欲になっていかなければならないですね。あんまり具体的じゃないんですが。


出演者一言インタビュー

柏原直人 「いろいろな意味で、思い入れのある作品なので bird's-eye view の原石だと思って観てください。」
山中崇 「マイペースでがんばります。」
工藤寅生 「最近、カメを飼いました。」
杉浦理史 「これを機に、もてたいと思います。」
小野ゆたか 「体調を崩さないようにがんばります。」
諌山幸治 「楽にやりたいと思います。」
大内真智 「よろしくお願いします。」
松下好 「今までの作品の中で一番観て欲しいと思ってます。」
金崎敬江 「祭りだ、わっしょい!」
坂本弓子 「まいをまいます。」
山中郁 「天王洲で待ってます。」
三浦香代 「今回もbevの音楽シーンがあるので楽しみにしてください。」
杉山冴子 「観に来てください。」
近藤美月 (欠席)


レポーター山田裕幸の感想

bird's-eye biewの稽古に行ってきた。
聞けば、明日から小屋入りだという。
「何もこんな時に」と正直思うが、まあ頼まれたので仕方ない。
文句は事務局の人にね、ということで。

場所は、江古田。駅から不安になるくらい歩いたところにそれはある。体育館のような、だだ広い場所。
途中まで制作の方が迎えに来てくれなければ、たどり着くことなど不可能だったろう。

稽古最終日だというのに、終始リラックスの稽古場。
何せ場所が広いので、シーンごとに役者が集まってはいたる場所で稽古が行われている。
時には、役者同士が膝をつき合わせ、ボソボソ話したりして。
動きとか、台詞の確認だろうか。
同時に髪型の打ち合わせなども、行われている。

ドライヤーの音が突然聞こえてきたりして。

演出の内藤さんは、限られた時間の中で、最終的なチェックをするように、シーンを告げ、稽古する。
音響スタッフも実際に音を出し、音に動きが被るシーンを何度か繰り返す。その物腰は、終始穏やかで、
「内藤」と敬称なく呼ばれている。

気がつくと、この稽古場には、ほとんど敬語が存在しない。
数十人の役者、スタッフが、昔からの仲間のように、気楽に呼び合い、意見を交換しているのだ。
彼らは、誰に言われるでもなく、自発的に動いている。
だから稽古はスムーズに進むし、この集団の雰囲気が、そのまま作品の質になっているのだろう。

3時間、一度も休憩なく、ポイントをしっかり押さえ、いつの間にか稽古は終わっていた。

彼らは踊るし、唄も歌う。平均年齢23.5歳の集団だ。
溢れんばかりのセンスと、金に糸目は付けたくないと言う、内藤さんの言葉に偽りはないだろう。

何より 「お洒落」だ。

スフィアメックスで確かめたい。

山田 ユニークポイント 山田裕幸


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にしかど (nskd@enpe.net)