ユニークポイント 稽古場レポート


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山田裕幸vs明神慈●

●出演者一言インタビュー●

●レポーター明神慈の感想●


GGフェスに注目している人なら、「はて?二次審査会にユニークポイントなる劇団あったけ?」とお思いでしょう。そうです。「成金天使」という劇団は、あの審査会で劇団名を変えた方がいいと審査員にいわれて、ホントに「ユニークポイント」という名に改称してしまったのでした。主宰の山田さんはその件に関して「いいきっかけでした」と屈託なく笑っています。そしてその笑顔には常に満身創痍の自信がみなぎっているように見受けられます。そんな山田さん率いるユニークポイントの稽古場に、昨年参加「ポかリン記憶舎」舎長の明神慈さんが潜入してきました。

稽古場1モデルと画家のシーン。緊張感ある場面だが、隣の声が大きくてなかなか集中できない。(実はこの日初めての稽古場で、こういう環境とは知らなかったそうでした。山田さん曰く、「本意ではない。実は稽古にならなかった」とのこと)
演出家の山田さんほか、スタッフもじっと稽古を見つめている稽古場2
稽古場3普段着のまま稽古している役者が多いのも特徴か?
中央グレーのTシャツ青木さん(旧姓山下)は、レポーター明神さんの大学時代の同級生稽古場4
稽古場5山田さんの鮮やかなダメ出し
この白い壁の向こうでは元気いっぱい「あぁルナティックシアター」の稽古の声が飛び交っている稽古場6


山田裕幸vs明神慈

明神:今日稽古を見せていただいただけなんですが、山田さんはどういう芝居が好きなんですか?

山田1 山田:僕ですか?う〜ん、野田秀樹の「赤鬼」。ここ2,3年の間に観た中では作品として面白かったですね。

明神:野田さんのお芝居とはずいぶん雰囲気違いません?

山田:だから様式とかでは、あまりどこかを意識してっていうのはないですね。あと、なにが好きかっていうと、僕は前からというか、初期のガジラが好きでしたね。毎回ホントによく観てました。

明神:学生の頃に?

山田:今も観にいきますよ。自分の欲するものとは全然違う安心感があって。やはり僕が劇団じゃないってことが大きいんじゃないですかね。ガジラも公演ごとにニュアンスも違ってて、次も観にいこうかなってきっかけになりますし。

明神:山田さんのところは、固定の役者さんがいないんですよね。でも稽古見てて思ったのは、役者さんのレベルっていうと変ですけど、すごく高く感じたんですが。

山田:今回の芝居に関していうと、5月の連休があけてから始まったようなもんですよ。

明神:1日どれくらい稽古するんですか?

山田:今日も6時ぐらいからぼちぼち集まって、正味1時間30分から2時間くらいですね。

明神:その短い時間であんないい稽古場ができあがってるんですね。いつもの公演も短く設定してるんですか?

山田:今回は特に短いです。役者が別にやってる芝居とかあって。

明神:私もいつも稽古回数を40回とか設定するようにしてるんですけど、なかなかうまくいかないですね。でも追加の稽古を自分からやろうっていわないで、なるべく役者から自発的にやろうっていってもらうようにしてるんですけど。

山田:でも、あれですよね、基本的には稽古いきたくないですよね。

明神:そんなことないですよ。私は次の日休みでも、「明日は〜」っていっちゃう。

山田:そうですか。僕は基本的に「いきたくねえな」って思う日の方が多いですよ。今日も家にいてテレビ見ながら「いきたくねえな」って思ってましたもん。そういいつつも、いったらいったで「来てよかった」って思ってるんですけどね。

明神:あと、役者さん探すのってどうしてます?他の劇団を観て歩いたりするんですか?

山田:観ては歩かないですね。たとえ観て良かったなと思っても、1年ぐらい考えます。

明神:私は「いい!」と思った役者さんには、終演後楽屋に会いに行っちゃいますけど。

山田:僕は1年考えた後、ある日突然電話します。驚かれますけどね。あと今回は役者のオーディションもやりました。

明神:どんなオーディション?

山田:なにやったけ?あ、オーディション用の台本書いて、読んでもらったりしました。

明神:私は役者さんを探すときに、上演する本はあがってて、その本で出演交渉するんですけど、山田さんはどう?

山田:そんな早く書いてないですよ。僕はせいぜい稽古が始まる前までに書き終えているぐらい。明神さんはいつ書くんですか?

明神:だいたい半年前くらい。今も秋の公演の台本を書いている最中なんです。

山田:秋の公演!早いなぁ。秋はどこでやるんですか?

明神:フジタヴァンテです。去年初めてフェスティバルで使って、私の表現したい理想的な空間なんですよ。円形っていうのがいいですね。丸っていうのが。

山田:僕はトップスでやりたいな。仕込みの時間は早いけど。

山田2

実はこのレポートにあげた文章は、お話ししていただいたうちのほんの一部。映画の話や男性観、女性観の話など多岐にわたって長時間おしゃべりを楽しんでしまいました。事務局としては、なんとなくこの二人は似ているようで似ていないようで、といったあいまいな共通点を感じていまして、今回のユニークポイントの公演を含めて、今後の二人の活躍には大注目していきたいと思っています。ということで、そのユニークポイント公演「身がわり」。今後の演劇界を占う意味で、まさに必見といえるでしょう。(事務局)


出演者一言インタビュー

ユニークポイントに出演する役者さんから、お客さんへのメッセージと「目を閉じてください。何が見えますか?(出題・明神慈)」という質問を投げかけてみました。

山路誠

自信を持ってお送りしますので、是非観に来てください。よろしくお願いします。
目を閉じたら何が見えますか?/プロデューサーの顔

久保田芳之

他の2団体とはまったく違うものだと思います。お楽しみに。
目を閉じたら何が見えますか?/瞼の裏が見える

加藤めぐみ

のぞき見しているような感じで、お客さんに見ていただけたらなって思っています。
目を閉じたら何が見えますか?/星みたいなもので土星のわっかがすごく広がったような感じ

青木千恵子

子供を産んで舞台に復帰するのはこれが初めてです。よろしくお願いします。
目を閉じたら何が見えますか?/子供の顔・・・嘘ついちゃった

滝山雪絵

イイ男、かわいい女の子が揃ってます。
目を閉じたら何が見えますか?/え〜、悩み事が字面でずらずらと・・・

能島瑞穂

観に来てください。
目を閉じたら何が見えますか?/星

姫野洋

頑張らないように頑張ります。
目を閉じたら何が見えますか?/白い布

新本一

すごい静かで丁寧なお芝居なので、そのへんを楽しんで頂けたらと思います。
目を閉じたら何が見えますか?/舞台

室井勝一郎

やっぱり是非いろんな人に見てもらいたい芝居です。いろんな人に共感していただける部分が多く含まれていると思います。お時間ある人は是非来てください。
目を閉じたら何が見えますか?/特に何も見えません(何色ですか?)白


レポーター明神慈の感想

稽古場が薄い壁一枚で「あぁルナティックシアター」と隣合わせ。GGフェスの強い絆を感じる。目を閉じると「あぁルナティックシアター」と「ユニークポイント」の発する声が交ざり合って、興味深い。役者さん達は集中力をもって、一人一人稽古場に立っている。やわらかくて魅力的な役者さんが揃っている。その距離感も、時間の流れも心地良い。作・演出の山田さんをはじめ、スタッフさんもずらりと並んでいる。公演2週間前の、舞台に必要なすべての要素が集まっている。きっとどことも何とも競べることもなく、ロマンティックな世界が広がることだろう。それはあなたの目で確かめてください。

明神慈

ポかリン記憶舎・舎長・作演出。これまでに5本の本公演と1本の番外公演を発表している。第8回GGフェスに参加。昨年は文化庁舞台芸術創作奨励特別賞、インターネット演劇大賞最優秀演劇新人賞を受賞。
現在次回作に向けて「地上3cmに浮かぶ楽園」づくりに励む日々。

次回公演のお知らせ

10月8〜10日「カミン」in フジタ ヴァンテ
URL: http://www.interq.or.jp/tokyo/pocarine


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にしかど (nskd@enpe.net)